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私と柴犬となんちゃらかんちゃら

柴犬って癒しですね

私と柴犬となんちゃらかんちゃら

甘噛みって、いけないこと?

犬の甘噛みって、いけないことでしょうか? 書店に並ぶ犬のしつけ本にはもちろん、インターネット上にある情報にも「甘噛みはダメ」と書いてあることが多いようです。しかし私は、甘噛みは悪いことではないと思っています。

母犬の子犬育てを見ておく必要性を感じ、プロのブリーダーの指導のもと。2007年に自宅で愛犬『フーラ』(柴犬)に子犬を産ませました。フーラの出産や子育てを見ることで、本当に多くのことを学びました。

甘噛みに関しては、生後27日目に初めて子犬同士がやり合うところを観察しました。『犬の行動学入門』によると、ゴールデン・レトリーバーで18日齢から始まっているようです。

それからずっと、子犬たちの大好きな遊びは「甘噛みプロレスごっこ」でした。相手の顔、耳、足、しっぽなどを噛み、噛まれた犬は噛み返したり、痛かったら「キャア」と鳴いて抗議したり、とてもにぎやかでした。

生後37日目に、子犬が初めて私の指に噛みつきました。噛みついたと言っても、まだ歯ぐきから2ミリくらいしか歯が出ていませんので痛くありません。ということは、生後30日くらいで繁殖元からペットショップに連れて来られ、ガラスのショーケースに入れられてしまった子犬は、牙を使った甘噛み遊びを体験することができません。必然的に、甘噛みの加減を覚えられないということにもなります。

その後、子犬同士の甘噛みごっこは、どんどん激しくなっていきました。幸いわが家には、オスの、柴犬、当時9歳の『コタロー』と6歳の『アクセル』と、母犬である3歳の『フーラ』がいて、主に6歳のアクセルが子犬たちのしつけを担当してくれました。

フーラがしつけをしようと子犬たちの中に入ると、お乳を吸いたくて子犬たちが一斉にお腹の下に入って乳首に噛みつくので、フーラはしつけをするどころではなさそうでした。

たまに強く噛まれると「ギャウッー」と叱っていましたが、しつけらしいしつけをしたのはアクセルでした。オスが子犬のしつけをするのはよくあることだそうですが、とても興味深い行動を観察することができました。

子犬たちの甘噛みごっこが激しくなると、アクセルがうなりながら仲裁に入り、興奮しすぎている子犬をくわえて押さえつけたり、鼻先でひっくり返したりします。すると、子犬は驚いて「キャン」と鳴いてひっくり返るものの、すぐに起き上がってアクセルのところへ行き、また叱られたりしていました。

子犬たちはそうやって叱られながら、興奮しすぎてはいけないことや、強く噛みすぎてはいけないことを覚えるのです。加減をしっかりと覚えたとき、お互いに噛みつき合い、ひっくり返し合うという行動は、子犬たちにとって最高の遊びになります。そんなに大好きな遊びを、人とやってはいけないことにしてしまうのは、犬と仲良くなりきれないような気がして、もったいないと思ってしまうのです。

ですからわが家の子犬たちには、甘噛みをどんどんさせました。噛まれて痛かったら、大きめの高い声で「痛いっ!」と叫び、続いて低い声で「痛いなあ」と言いながら顔を近づけると、子犬は自らお腹を出してひっくり返りました。アクセルのしつけのおかげです。反省した様子を見せたらまた噛ませて、痛くしなかったらよくほめて、遊び続けてあげるのです。そのうちだんだん興奮してきて、また強く噛むこともありますが、そうしたらまた「痛いっ!」と言ってやめさせます。この繰り返しで、甘噛みの加減を教えていきました。叱るのではなく、教えるのです。

 

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